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1.和物茶碗を売りたいお客様へ

和物茶碗とは日本の窯で焼かれた茶碗のことを指します。和物茶碗で代表的なものが楽茶碗であり、ろくろを使わずに手づくねで整形していて、他の陶磁器よりも低温で焼成されているのが特徴的です。それ以外にも何種類か存在する和物茶碗は、現在においても買取市場での需要が高く、人気のある茶道具として認知されています。種類も豊富で見分けるのも難しい点もあるので、まずは買取査定に出すことをおすすめします。

2.和物茶碗ついての解説

和物茶碗は、種類や時代ごとに異なる特徴と味わいを持っています。例えば、楽茶碗はろくろを使用せず自分の手と篦だけを使って形を整える「手捏ね」と呼ばれる方法によって作られます。また、唐津茶碗においては「奥高麗」と呼ばれるものが一番格が高いとされ、志野茶碗においては、国の重要無形文化財となっている技法で作られる茶碗も多く存在します。それ以外にも桃山時代に生まれた織部茶碗の革新的意匠やデザインは今現在においても色あせることなく美しいとされ、今後も評価が高まっていく茶碗として注目度も高いです。志野茶碗に関して言えば、国産茶碗で国宝に指定されている二つの茶碗のうちの１つであり、人気も高い茶碗として知られています。

3.和物茶碗の主な種類

和物茶碗は何種類も存在しています。主に「楽焼」と楽焼以外の「国焼」に分けることができます。また分けた茶碗の中でもさらに細分化されていくものもあります。例えば、楽茶碗は黒楽、赤楽、白楽などの種類に分けることが可能です。他の例では、唐津茶碗は黒唐津や絵唐津、奥高麗、班唐津などに大別できます。

• 楽茶碗

  楽焼の創始者である長次郎を祖とする楽家歴代によって造られた茶碗のことを指します。

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• 唐津茶碗

  佐賀県西部から長崎県一帯にかけて焼かれた茶碗です。桃山時代の作品に特に優品が多いとされています。

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• 志野茶碗

  美濃焼の一種である志野焼でつくられた茶碗です。数多くの陶芸家が志野茶碗を手掛けたとされています。

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• 織部茶碗

  千利休の弟子の一人であった古田織部によって生み出されたのが始まりとされてる茶碗です。

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4.和物茶碗の歴史

和物茶碗は、安土桃山時代の茶の湯の価値観の変化に応じて作られるようになりました。もともと室町時代までは書院の茶室に合わせた唐物が使われていましたが、安土桃山時代になると「わび・さび」を重んじる草庵の茶室に合わせた和物や高麗が使われるようになります。ここから和物茶碗はさまざまな派生をしていき、唐物茶碗の特徴を受け継ぐものから、有名な茶人好みのものまで多くの種類が作られるようになっていきます。

5.和物茶碗の買取査定ポイント

まず重要なポイントが「保存状態」です。欠けやヒビ、修理跡がある品だとその分査定評価はマイナスとなってしまうので、査定に出す前に確認することをおすすめします。また、いつの時代に誰によって手掛けられたかによっても大きく査定額が変動していきます。その他にも付属品がそろっているかどうか、人気の作品であるかどうかも重要なポイントです。

• 有名作家の作品であるか
• 書付や花押（在判）はあるか
• 付属品が残っているか（共箱や仕覆など）
• 保存状態は良いか（欠けやヒビはないか）
• 人気の作品かどうか

6.和物茶碗の取引相場価格

和物茶碗の取引相場価格は、いつの時代に誰によって手掛けられたか、保存状態は良好かなどによって大きく異なってきます。無傷完品で人気の作品であるならば、比較的高値で取引されます。例えば、15代楽吉左衛門が手掛けたとされる黒楽茶碗には約332万円の値が付けられました。こちらはサイズが幅12.5cm、高さ9.6cm、共箱・外箱・共布が付属し、無傷の状態で、萌葱色の釉が効果的に現れた見事な一品でした。また人間国宝でもある中里無庵が手掛けた唐津茶碗には約36万円の値が付けられました。こちらはサイズが直径13.7cm、高さ7.5cmで、共箱・御物袋・中込・溜塗外箱が付属し、無傷完品で、手取りの良さと見た目の美しさが実に上品な一品でした。その他にも『山路』と名付けられた黒織部沓茶碗には約59万円の値が付けられました。こちらはサイズが幅12.3cm、高さ7.0cm、奥行11.6cmで、時代箱・仕覆・風呂敷が付属し、ニュウやホツレ等が見られる状態で、ゆがみを控えた形姿や滑らかな見込みが見事な一品でした。

7.和物茶碗の買取についてのまとめ

和物茶碗とは日本の窯で焼かれた茶碗のことを指します。その和物茶碗は日本の茶の湯のために焼かれてきたという歴史があるため、それぞれを生み出した時代の茶の好みをストレートに反映したものであると言えます。また、種類も豊富に存在するため、ものによっては高額査定が期待できます。お持ちである和物茶碗の保存状態が良好であり、人気の作品であるならば高額査定の可能性がありますので、お持ちの方は査定に出してみてください。

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