高額査定のテクニック

高額査定となるためには、買取業者がどの部分を査定時に見るのかと、それに合わせて査定時にみる必要がる部分の写真を撮影する事が重要となってきます。品物のお写真を撮影する際に参考にして頂けますと幸いです。

買取業者が査定時に見る部分

掛軸の査定において、買取業者が着目するポイントがあります。ポイントを把握しておくことで、金額の交渉がスムーズになったり、買取価格の目安が立てやすくなるメリットがあります。高値での買取を希望するなら、査定のポイントをきちんと理解した上で依頼をしましょう。

1つ目の見る部分:作者名・落款・サイン

1つ目の見る部分作者名・落款・サイン

茶道具の査定ではまず作者名によって評価が決まります。特に近代・現代の作品の場合、その作者の評価が査定額に大きく関わってきます。例えば、千家十職、帝室技芸員、人間国宝など市場評価の高い人気作家による作品は査定金額が高くなる傾向にあります。なお、落款・サイン(陶印、銘)は作者を特定する鍵となるため重視されます。

2つ目の見る部分:保存状態やサイズ

2つ目の見る部分保存状態やサイズ

作品の状態が良好であれば、その作者や作品の市場評価を反映した査定金額になります。茶道具はその素材から取り扱いに注意が必要なものが多く、茶碗の破損、棗・香合の蒔絵の剥がれ、茶掛の染みなど状態によって評価が大きく変動します。また、市場で人気の作家や時代物と言われる古美術品に属するものであれば、多少状態が悪くても高値が付くことがあります。

3つ目の見る部分:鑑定書や箱などの付属品

3つ目の見る部分:鑑定書や箱などの付属品

茶道具の箱と箱書にはいくつかの種類がありますが、最も重要なのは作者自身によって作者名と作品名が書かれた「共箱」です。さらに鑑定書が付属していたり、購入場所など作品の出所が明らかであれば、作品の信頼度は上がり市場平均を上回る評価額になる場合もあります。

高額査定となる為の写真撮影方法

高額査定のためには、買取業者が査定をしやすいように写真の撮影を工夫する必要があります。掛軸は実際に手にとって見てみないと適正な査定は難しいですが、写真だけで可能な限り正確な査定を行うためには、以下のポイントを確認しておきましょう。

1枚目の写真品物と箱のの全体を撮影

品物と箱のの全体を撮影

焦点を合わせ、品物と箱の全体が映るように撮影します。茶道具の色味や詳細がわかるように的確な明るさで撮影してください。シミや汚れ、欠けや傷など気になる箇所がありましたら、その部分の写真を追加で撮影することでより正確な査定が可能になります。

2枚目の写真品物の裏や底のを撮影

品物の裏や底のを撮影

品物の裏や底を撮影します。古い時代の陶芸作品は高台の土で判断しますので、底部の写真を必ずお撮りください。また、刻印や陶印など作品において特徴的と思われる箇所があれば、当該箇所のアップ写真も撮影を忘れないようにしましょう。

3枚目の写真落款やサイン部分を撮影

落款やサイン部分を撮影

作者名を証明する落款・サイン、家元の落款・花押を撮影します。ただし、ピントがボケているものや暗い写真、明るすぎる写真は正しく評価ができないので注意してください。

4枚目の写真鑑定書や箱、付属品を撮影

鑑定書や箱、付属品を撮影

茶道具本体の撮影が終わりましたら、次は付属品のみを個別に撮影します。共箱に書かれた作家の落款やサインがあればアップで撮影をお願いします。保証書、鑑定書などの付属品がある場合は、記されている内容を読み取ることができるようピントを合わせて撮影してください。